東海スクールネット研究会2003年度

1 はじめに
 1995年、ネパールのドリケル病院を手始めに、本研究会はネパールの学校との交流、そして2000年からは、学校建設支援プロジェクトを行っている。2003年度も現地での活動を軸に小学校部会ではネパール学校建設支援およびストリートチルドレン支援活動を行った。

2 プロジェクトの目的
・ 子供のための教育者の育成、学校施設の整備
・ ストリートチルドレンのための学校の運営支援
・ Career Preparation分野における学習交流のための環境整備
・ 上記の活動をとおした児童における国際貢献活動の取り組み

3 活動経過
 @ 事前活動
 2003年度の現地活動の時期を8月下旬とし、事前に亀崎小学校と篠岡小学校では、ストリートチルドレンに関する学習交流を行った。Web会議システムを利用し、亀崎小学校6年生が篠岡小学校4年生に対して「ストリートチルドレン」についてプレゼンテーションによる問題提起を行い、両校による共同支援活動を計画した。「いっしょにできることをしよう。」を合言葉に、それぞれ学用品や募金を集め、ネパールに送ることにした。
 篠岡小学校では、4年生児童が全校に呼びかけ、約1万円の募金と10kgの文房具を集めた。亀崎小学校でも同様の活動を児童が行ない、募金や学用品を募った。また、具志川市立高江洲中学校では、「ネパールへ10円募金」を全校で取り組み、約8000円の募金と学用品を集めた。他に、過去のプロジェクト参加者や企業から提供された募金・学用品を現地に運ぶことになった。

 A ネパールでの活動
 8月17日に関西空港から空路ネパールに向かった。参加者は本会の教員5名と学生4名である。カトマンズ到着後、翌日ダクチュウ村へ向かう予定だったが、悪天候のため現地に向かうことができず、まず、天候待ちの間を利用して、ホーリーガーデンボーディングスクールとの交流を行った。ここでは、児童・生徒との交流と児童の絵画作品の交換などを行った。
 天候回復後、空路およびトレッキングにてダクチュウに向かい、22日に現地に到着、翌日ダクチュウ村の小学校にて、学用品等の贈呈を行った。継続的な支援を現地では大変感謝しており、今後の支援として、雨天体育場を兼ねた公民館の建設や電話の設置について協議した。
 カトマンズにもどってからは、ドリケル病院訪問と院長ラム氏との懇談、再度のホーリーガーデンボーディングスクール訪問の後、ストリートチルドレンのための学校「Helpless Children Home」を訪れ、児童らが集めた募金を贈呈した。また、ネパール教育省のラメッシュ氏および元駐日ネパール全権大使と懇談を行い、教育事情や遠隔教育について意見交換を行った。

B 事後活動
 参加教員の各学校では、ネパールでの活動を元に、児童や教員がネパールでの活動と募金や集めた学用の行方について報告を行った。

4 今後について
 「小学生にもできる国際貢献」をテーマに取り組んできたネパール学校建設支援&ストリートチルドレン支援プロジェクトだが、今後も継続的に取り組むことが、真の国際貢献につながると考えられる。



プロジェクトの実際
1.事業目的

・ 子供のための教育者の育成、学校施設の整備
・ ストリートチルドレンのための学校の運営支援
・ Career Preparation分野における学校間学習交流のための環境整備

2.スタッフ等の派遣状況

氏名
専門技能等
派遣時期
栗本 直人教 員2003年8月17日〜8月27日
竹中 章勝教 員2003年8月17日〜8月27日
丹波 信夫教 員2003年8月17日〜8月27日
丹羽 敦教 員2003年8月17日〜8月27日
當間 文信教 員2003年8月17日〜8月24日
小野 佳祐学 生2003年8月17日〜8月27日
櫻井 孝太朗学 生2003年8月17日〜8月27日
外山 真学 生2003年8月17日〜8月27日
丹波 佳奈子学 生2003年8月17日〜8月27日

3. 日程 (2003年8月17日〜8月27日)
17日(SUN) 
10:15 関西空港Aカウンター前集合
12:30 離陸予定 2時間半で上海 1時間給油 5時間でカトマンズ・トリプバン空港
夕方7時頃(時差3時間15分)ビザ取得パスポートコントロール 荷物受け取り
8時半頃 BK HOLY LODGE 着(場所は、ターメル地区)

18日(MON) 
6時か7時のフライト カトマンズ空港→パブル空港(50分のフライト)
パブル空港から徒歩3時間 昼食 さらに徒歩4時間 ズンベシ村着(午後、雨&ヒル注意)

19日(TUE) 
ズンベシ村徒歩4時間 3800mのラムジュラ峠前で昼食
峠越えダクチュウ村への下り徒歩4時間
到着後、学校&村のソーラシステム視察、夜、村民との交流会

20日(WED) 
学校でのセレモニー
セレモニー終了後ダクチュウ村からバカンジェ村徒歩1時間 昼食
バカンジェ村からキンザ村徒歩4時間

21日(THU) 
キンザ村からバンダール村4時間 昼食
バンダール村からシバラヤ村4時間

22日(FRI) 
シバラヤ村からジリ町4時間
ジリから6時間バスでカトマンズ

23日(SAT) 
休養&市内研修

24日(SUN)
Holy Garden Boarding School訪問

25日(MON) 
ドリケル病院訪問&教育省訪問 あるいは 市内研修

26日(TUE) 
観光等
深夜23:45カトマンズ空港から関西空港へ

27日(WED) 
11:30関西空港着

4. 訪問先の詳細

・ ネパール国ソロ・ク−ンブ州バカンジェ村ダクチュウ村
・ ネパール国カトマンズ市Holy Garden Boarding School
・ ネパール国ドリケル市ドリケル病院
・ ネパール国教育省(カトマンズ市内)
・ Mr.Ramash (MINISTRY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY, Policy Advisor)

5. 訪問に当たっての取り組み

・ ネパールストリートチルドレンに関するweb交流学習(半田市立亀崎小、小牧市立篠岡小学校)
・ 支援物資および募金の収集
 参加校
    具志川市立高江洲中学校、
    半田市立亀崎小学校、
    小牧市立篠岡小学校、
    京都日産学園
 および教員有志

6. 児童・生徒の取り組みの様子

 ストリートチルドレンに関するweb交流授業の様子(亀崎小学校、篠岡小学校)

web電子会議システムによる学習交流

掲示板を使った意見交換

 
 募金および支援物資を集める子どもたちの活動の様子
ポスターを作りました。
各教室や集会で呼びかけました。
募金や支援物資の学用品を集めました。
こんなに集まりました。

お金を数えています。

箱につめて、送ります。

取り組みをした子どもたち



 



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